「壁打ち」してくれるメンターを持とう。

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2016-02-26 16.10.07

他部署のある社員から1on1 meetingのリクエストがあったので、今日、30分ほど話をした。その社員は、僕との話を終えて「勇気をいただきました!」といって帰っていった。

僕と話して、「勇気をもらった!」「元気になった!」と言ってくれる人は多い。だが僕は、何かパワーを授けるようなことをしているわけではない。その人の中にある答えを表に出すお手伝いをしているだけだ。

誰でも、1on1で話したい、というときは、何かに必ず悩み、モヤモヤを抱えている。
だから、まずはそのモヤモヤが何かを明らかにする。

そのためには、たくさん話してもらう。何に対してモヤモヤしているんだろうね?と問いかけ、あとは聞き続ける。

僕が「これに悩んでいるんだね」と決めることをせず、相手が言葉に詰まっても、聞き続ける。重要なのは、うなずくこと、相づちをうつこと。相手が飽きるまで、何が起きているか、話をしてもらう。

ある程度状況が見えたら、何でもやもやしているんだろうね?と問いかけ、またひたすら聞き続ける。これもまた、相手が飽きるまで話続けてもらう。

簡単に、対応策に行かず、ひたすら何で?何で?と問い続ける。

したら大抵、「ではどうすればいい?」というのは、自然に見えているはずだ。

で、そのプロセスは、
What?(何が起きてる?)
→Where?(特にどこが問題?)
→Why?(それはなぜ問題?)
→How?(ではどうすればいい?)
という問題解決のプロセスそのものなのだが、1on1のリクエストがある場合は、大抵、How?までもう、自分の中に答えがあることが多い。

なぜなら、このプロセスが見えていない段階では、悩んでいないからだ。答えを出そうとして必死に「考えている」。

「悩んでいる」というのは、答えはわかっているのに、それが実行できず、無限ループにはまって結論を出せない、という状態だ。

そしてそれは、分からないから答えが出せない、ということでなく、答えは分かっているけど、実行できない、というところに、問題の真相がある。

だから、Howまで見えたあと、「ではそれがなぜできないのか?」ということを一緒に探る。大抵、具体的な要因がある。

でも、それさえも、答えは自分でわかっていることが多い。
話しているうちに、話している本人が大抵、気付く。

当然ながら、自分で気付くようにした方がよい。そのためには、最低限の質問だけして、あとは、本人に話してもらうことだ。いわゆる、コーチングだわな。

このプロセスは、自分一人でやれれば一番いいわけだが、それは難しい。

「自分でも分かっているのに、実行できていない」のが現在の悩み。
それを自分で明らかにして、是正する、ということができるのであれば、はなから自分でやれている。自分では、なかなかできないんだ。だから聞いてもらう。聞いてもらうだけで、その無限ループは解消できることが多い。

一方、周囲から気付きを与えるのは、実はわりと簡単だ。

昨日、大学院のクラスで、倫理観のセッションがあった。
とある受講生が、「この状況に自分が追い込まれたら、悪に手を染めてしまうかもしれない」と真剣に悩んでいた。

僕から「では、他人がその状況にいたらどうアドバイスする?」と聞いてみたら、「それは、他人ごとだから、悪に手を染めてはいけないって言いますよ。簡単ですよ」と言う。

それと同じ。他人ごとだと、どうすべきか、簡単にわかる。

それはなぜか。他人は、聞いた話を原理原則で考えられるからだ。
本人を取り巻く色々なしがらみとか前提条件とか、そいうのを取っ払って、あるべき論だけで考え、アドバイスできるからだ。

だから、ちょっとしたアドバイスも、得られやすい。
「わかっている」はずの答えを自分で出したあと、実行に向け一押ししてくれる。

まずはひたすら、自分で気付くまで聞いてもらうこと。そして、最後に、少しアドバイスをもらう。これでいい。自分で悩み続けず、とにかく相談する習慣をもとう。

そんなメンター、壁打ち相手を、ぜひ、持とう。そして、定期的に、話しをしよう。
自分の中にある答えが、出てきやすくなる。そして、実行する勇気をもらえる。

メンターというのは、そういう存在なんだ、と僕は思っている。
そして僕は、可能な限り多くの、悩めるビジネスパーソンが前に進んでいくためのメンターでありたい。

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